電子署名の種類(当事者型/立会人型)|違いと選び方を1ページで整理

電子署名の種類(当事者型/立会人型)|違いと選び方を1ページで整理

電子署名には主に「当事者型」と「立会人型」があり、向き不向きが違います。違いを“選び方”の観点で整理し、どちらを選べば契約実務が止まらないかを分かりやすく解説します。

電子署名の種類(当事者型/立会人型)|違いと選び方を1ページで整理

電子署名の種類(当事者型/立会人型)|違いと選び方を1ページで整理

電子契約を導入しようとすると、最初にぶつかるのが「電子署名って結局なに?」という壁です。

さらにややこしいのが、電子署名には大きく分けて2つの方式があること。

  • 当事者型(当事者署名型)
  • 立会人型(立会人署名型)

結論:重要なのは仕組みの暗記ではなく、自社の運用に合う方を選ぶことです。

この記事では「違い」と「選び方」を1ページで整理します。

まず全体像:当事者型と立会人型の違い

両者の違いを、実務で迷うポイントに絞って表にします。

項目 当事者型(当事者署名型) 立会人型(立会人署名型)
イメージ 署名者(当事者)が電子署名を行う サービス提供者が「手続きの証跡」を担保する
強み 本人性を強く主張しやすい 導入が早い/相手の負担が小さい
弱み 導入・運用が重くなりやすい 本人性の説明が必要な場面がある
向くケース 重要契約/統制が強い企業 中小企業/スピード重視/取引先が多い

ポイント:「どっちが上」ではなく、運用に合う方が正解です。合わない方式を選ぶと、契約が止まります。

当事者型(当事者署名型)とは?

当事者型は、契約の当事者が「自分が署名した」と示すための電子署名を行う方式です。

実務的には、本人確認・証明書・端末管理などの話が絡み、運用がしっかりした組織ほど採用しやすい傾向があります。

当事者型が向く場面:

  • 金額が大きい、またはリスクが高い契約
  • 社内統制(監査・規程)が強い会社
  • 署名者(決裁者)が固定されている

当事者型で詰まりやすいポイント

  • 署名者の本人確認や証明の扱いが重くなりやすい
  • 相手側の社内手続きも重いと、締結が遅れる
  • 運用を理解している担当者が少ないと属人化しやすい

ひとことで:「強いけど、重くなりやすい」。導入初期でスピードが必要な会社には、負担が大きい場合があります。

立会人型(立会人署名型)とは?

立会人型は、サービス提供者が手続きの記録(いつ、どのメールに送って、誰が操作したか等)を残すことで、締結の証跡を支える方式です。

相手方はメールから案内に沿って進めやすく、導入が早いのが特徴です。

立会人型が向く場面:

  • 契約本数が多く、とにかくスピードを上げたい
  • 取引先が幅広く、相手のITリテラシーもバラバラ
  • まずは小さく始めて運用を回したい

立会人型で詰まりやすいポイント

  • 相手が「押印がないと不安」と言う(心理的ハードル)
  • 「このメール怪しくない?」と警戒される(事前連絡で回避)
  • 社内で“電子契約OK”の共通認識がないと止まる

ひとことで:「速いけど、説明が必要な場面がある」。ただしテンプレ化すれば実務は回ります。

選び方:迷ったらこの判断軸で決める

難しい理屈より、現場で効く判断軸で決めるのが一番です。

判断軸 当事者型が向く 立会人型が向く
スピード 慎重(遅くなりやすい) 速い
相手の負担 増えやすい 小さくしやすい
重要契約(高リスク) 向く 運用と説明が重要
社内統制(監査・規程) 強いほど向く 運用ルール整備で対応
導入初期(まず回したい) 重くなりやすい 向く

実務の結論:導入初期は「止めない」ことが最優先です。
迷うなら、まずは運用負担が小さく回しやすい形で始め、必要に応じて運用強化する方が成功しやすいです。

よくある誤解:方式選びより「運用の詰まり」を潰す方が効く

方式を決めても、運用が整っていないと止まります。特に止まりやすいのは次の3つです。

  • 未署名の放置(催促テンプレがない)
  • 更新漏れ(終了日・担当が管理されない)
  • 探せない(保管ルールがない)

ポイント:方式選びは大事ですが、成果が出るのは「検索できる」「更新漏れしない」「止まったら動かせる」仕組みが整った時です。

まとめ:2方式の違いは「向き不向き」。自社の運用で選ぶ

  • 当事者型:本人性を強く主張しやすいが、運用が重くなりやすい
  • 立会人型:導入が早く相手負担も小さいが、説明テンプレが重要
  • 迷ったら「スピード」「相手負担」「統制」の軸で決める